ロレックスのサブマリーナはなぜ高いのか?
「ロレックス サブマリーナって、なんでこんなに高いの?」時計好きなら一度はそんな疑問を持ったことがあるのではないでしょうか。
正規店の定価は150万円前後なのに、中古市場では200万円以上、場合によっては300万円を超えることもあります。
「どうしてこんなに値段が違うの?」と不思議に思うのも当然です。
実は、サブマリーナの価格が高いのには明確な理由があります。それは単なるブランドイメージや流行ではなく、「ロレックスが仕掛ける戦略」や「市場の動き」が複雑に絡み合っているからです。
この記事では、サブマリーナの価格がなぜここまで高騰しているのかを、初心者にもわかりやすく解説します。
さらに、他のロレックスモデルとの比較や、今後の価格動向についても触れながら、「後悔しないための時計選び」のヒントをお届けします。
サブマリーナとは?
【初心者向け解説】
「ロレックス サブマリーナ」と聞いて、多くの人が思い浮かべるのは、高級時計の代名詞とも言えるスポーツモデルではないでしょうか?
ダイバーズウォッチとしての機能美と、ロレックスらしい格式の高さを兼ね備えており、
「実用時計の王様」とも称される名作です。
サブマリーナの魅力を語るには、まずその歴史や基本スペック、そして正規価格と中古市場の価格差について知っておく必要があります。
ここでは、サブマリーナをまだよく知らない方のために、「そもそもサブマリーナってどんな時計?」というところから丁寧に解説していきます。
ロレックス サブマリーナの基本スペックと魅力

サブマリーナは、1953年にロレックスが発表したダイバーズウォッチです。
「防水性」「耐久性」「視認性」の三拍子がそろった時計として、世界中のプロフェッショナルや愛好家から支持されています。
現行モデルでは300m防水を実現し、日常生活はもちろん、ダイビングやアウトドアでも活躍するタフさが魅力。
さらに、セラミック製の回転ベゼルや、クロマライト夜光による視認性の高さなど、「美しさと実用性を両立した時計」という評価を得ています。
そのため、「1本で全てのシーンをカバーできる時計」として、多くのビジネスパーソンにも選ばれています。
正規価格と中古・並行輸入価格の違い

ロレックス サブマリーナは、現在の正規店での定価(2025年時点)で
約150万円〜160万円程度(モデルによって異なる)です。
しかし、実際に正規店で購入できる確率は極めて低く、いわゆる「ロレックス難民」になる人も少なくありません。
たとえば、人気のグリーンサブ(Ref.116610LVや126610LV)であれば、300万円前後になることも珍しくありません。
この価格差には、供給量やブランド戦略など、様々な背景がありますが、それについては次のセクションで詳しく解説していきます。
サブマリーナが高い理由【5つの視点から解説】
「ロレックス サブマリーナはなぜこんなに高いのか?」
多くの人が疑問に感じるこのテーマには、実は単純な理由だけではなく、複数の要素が絡み合っています。
単なる高級時計というだけでなく、サブマリーナは「資産価値が落ちにくい」「買いたくても買えない」「プレミア化するモデルがある」など、時計の常識を超えた独自の市場が形成されています。
読むことで、サブマリーナの価格の秘密がきっと理解できるはずです。
①:圧倒的な人気と供給不足(なぜ正規店で買えない?)

「ロレックスは正規店に行っても買えない」
そんな話を耳にしたことはありませんか?
これは決して都市伝説ではなく、現実として多くの人が体験しています。
防水性やデザインの完成度、使いやすさなどから「ロレックス初心者が最初に欲しくなるモデル」としても知られています。実際、腕時計専門店のスタッフに聞くと、初めてロレックスを買う人の多くがサブマリーナを狙っていると言われています。
しかし、サブマリーナはただでさえ人気が高い上に、ロレックス自体が供給量を厳しくコントロールしています。
年間製造本数は約100万本と言われていますが、その中でもサブマリーナは一部に過ぎません。さらに、店舗ごとに入荷本数が少なく、入荷してもすぐに売り切れるのが当たり前です。
正規店では「ロレックスマラソン」と呼ばれる現象もあります。毎日店舗に通い、入荷日を予想しながらチャンスを待つ人が続出。ですが、それでも買えないことも珍しくありません。
その結果、「正規店で買えないから並行輸入や中古市場で買う」という流れが定着し、そこで高値がついてしまうのです。
②:ブランド戦略と希少性の演出

普通のメーカーであれば、人気モデルはたくさん作ってたくさん売るのが一般的です。ですがロレックスは逆。あえて生産量を絞り、希少性を演出しています。
これは「数を増やせば価値が下がる」という原則を理解しているからです。
また、ロレックスは広告戦略も巧みです。
著名な映画やスポーツシーンで自然に登場させたり、過剰なマーケティングをせず、「選ばれた人だけが手にする時計」というイメージ作りをしています。
このブランディングが、「ロレックス=特別」という認識を強化し、結果としてサブマリーナの価格が上がる要因になっています。
③:資産価値の高さと実物資産としての注目度

たとえば、株や仮想通貨と違い、時計は手元に残る物理的な資産です。
特にロレックスのスポーツモデルは、価値が落ちにくいことで知られています。数年前にサブマリーナを購入した人の中には、「買ったときよりも高く売れた」というケースも続出しています。
これは世界的な市場で価値が認められているからこそ起きる現象です。
コロナ禍以降、資産の分散先として「実物資産」を持つ人が増えたことも、サブマリーナの価格高騰に拍車をかけました。
特にインフレ時代や円安が続く今、「手堅い資産保全の手段」としてロレックスを購入する人が増えているのです。
④:プレミアモデル(グリーンサブ)の存在と市場価値

2003年に登場した「カーミット(Ref.16610LV)」は、サブマリーナ誕生50周年を記念して発売されました。
黒文字盤にグリーンベゼルという斬新なデザインは当時賛否両論でしたが、今では「希少価値の高いモデル」として大人気です。
さらに、2010年に登場した「ハルク(Ref.116610LV)」は、文字盤もグリーンに統一され、より個性的なモデルに進化しました。
2020年に生産終了したことで、中古市場では価格が高騰。「数年前まで100万円台で買えたモデルが、いまや300万円を超える」という状態になっています。
このように、「生産終了モデルのプレミア化」がサブマリーナ全体の価格相場を引き上げているのです。

⑤:為替(円安)と海外需要の影響

近年、日本は円安が進み、海外から見ると「日本のロレックスは安い」と感じられるようになっています。
特に中国、韓国、東南アジアからの観光客やバイヤーは、日本の並行輸入店でロレックスをまとめ買いしている現状です。
その結果、国内市場の在庫がどんどん減り、さらに価格が高騰するという悪循環が起きています
これが「ロレックス価格が高い」という現象を世界規模で加速させているのです。
他のロレックスと比較してわかる「サブマリーナが高い理由」
ロレックスには、サブマリーナ以外にもさまざまな人気モデルがあります。
デイトナやGMTマスターIIなどは、時計ファンなら誰もが憧れる存在でしょう。
ここでは、「他のロレックスと比べると、サブマリーナの高騰は何が違うのか?」をわかりやすく解説していきます。
デイトナ・GMTマスターIIとの価格・人気比較

デイトナは、もともとクロノグラフ(ストップウォッチ機能付き)のモデルで、スポーツロレックスの中でも特に人気が高いシリーズです。
実際、中古市場ではデイトナの方がサブマリーナよりも高額になることが多いです。ですが、「欲しい人の多さ」でいえばサブマリーナの方が圧倒的に裾野が広いのも事実です。
たとえば、デイトナはクロノグラフなので、「機能が多すぎて扱いにくい」と感じる人もいます。
また、GMTマスターIIも人気ですが、こちらも「二か国の時間を表示できる」という特殊な機能がついています。
これに対して、サブマリーナは「見た目も使い方もシンプル」だからこそ、初心者から上級者まで幅広く選ばれているのです。
その結果、「とにかく需要が多い」=「市場価格が上がりやすい」という構図が生まれています。
資産価値・維持コストの違い

デイトナやGMTマスターIIは確かに高額ですが、メンテナンスやオーバーホールの費用も高めです。
特にデイトナはクロノグラフなので、定期的なメンテナンスには10万円以上かかることもあります。
それに比べて、サブマリーナはシンプルな構造のため、維持費が比較的安く済むのも魅力です。
「高い時計だけど、維持費が抑えられる」というのは、長く使いたい人にとって大きなメリットでしょう。
また、サブマリーナはリセールバリュー(売却時の価格)が非常に安定しているため、「使っても価値が落ちにくい」というのも他のモデルにはない強みです。
サブマリーナが「持っていて安心」と言われる理由

それは、万が一手放すことになっても、高く売れる可能性が高いからです。人気が安定しているため、リセールバリューが崩れにくいのが大きなポイントです。
たとえば、「デイトナの高騰はすごいけど、相場が不安定で読めない」と言われることもあります。
一方、サブマリーナは「上がるときはゆるやかに上がり、下がるときも急落しにくい」という特徴があります。
これは、「実用時計」として多くの人に支持され続けているからこその強さです。
単なるステータスアイテムではなく、普段使いにも適していることが、サブマリーナの価格を安定させている理由の一つと言えるでしょう。
これからの価格動向は?【今後の予想と判断材料】
「今からサブマリーナを買っても遅くないのだろうか?もう価格は天井なんじゃないか?」
こんな疑問を持つ方も多いはずです。
実際に、過去数年でサブマリーナの価格は大きく上昇しており、「もう買えない」と諦める人も少なくありません。
ここでは、これからサブマリーナの価格がどう動くのか、今後の予想と判断材料について解説します。
2025年以降の価格動向を予想
(※あくまで参考情報)

理由としては、
- ロレックスの供給量は依然として絞られている
- グリーンサブなどの生産終了モデルは市場に出回る数が限られている
- 世界的なインフレ・円安で「モノ」にお金が流れやすい状況が続いている
この3つが大きいです。
もちろん、一時的な価格の調整(相場が少し下がること)はあるかもしれません。
ですが、「手に入りにくい現状」はまだ続くと考えられているため、中長期的には高値安定が予想されます。
「今は買い時か?」を考えるためのチェックポイント

「買うべきかどうか」の判断は人それぞれですが、考えるべきポイントはあります。
例えば、
- 今後さらに円安が進めば、海外バイヤーの買いが増え、さらに値上がりする可能性がある
- 一方で、世界的な景気後退や株価下落があれば、高級時計市場が一時的に冷えることもある
- グリーンサブなどの生産終了モデルは、時間が経つほど値段が上がりやすい
このような要素を総合的に考えると、「どうせ買うなら早めに買った方が安心」と考える人が多いのも事実です。
ただし、無理に「今すぐ買わなきゃ」と焦る必要はありません。中古市場や並行輸入市場の動向をしっかり見て、「自分にとって納得できるタイミング」で買うのがベストです。
保有・売却時の注意点(資産保全の視点から)

サブマリーナを資産として保有する場合には、いくつか注意点もあります。
箱や保証書が揃っている「フルセット」だと、売却時の価格はグッと高くなります。
また、オーバーホールや修理の履歴が正規サービスセンターのものであることも、プラス査定のポイントです。
さらに、使い方にも注意が必要です。
日常使いをしても問題ないモデルですが、「あまりに傷が多いと買取価格は下がる」こともあります。
保有している間も、「綺麗に使う」「付属品を大切に保管する」これが、サブマリーナを資産として長期保有するコツと言えるでしょう。
【FAQ】サブマリーナに関するよくある質問
「ロレックス サブマリーナはなぜ高いのか?」を調べていると、よくある疑問や質問がいくつか出てきます。
ここでは、実際によく聞かれる質問に1問1答形式で簡潔にお答えします。
- 正規店で買えないのはなぜ?
-
需要に対して供給が圧倒的に少ないからです。
ロレックスはもともと生産数を絞るブランド戦略をしています。
そのため、「欲しくても買えない」という状態が続いているのが現状です。 - グリーンサブと黒サブ、どちらが高いの?
-
グリーンサブの方が一般的には高いです。
グリーンサブは特別仕様(グリーンベゼルやグリーン文字盤)なので、プレミアがつきやすいです。
特に生産終了した「ハルク(Ref.116610LV)」は、中古市場で300万円を超えることもあります。 - サブマリーナの価格はこれから下がる可能性もある?
-
短期的な調整はあっても、急落する可能性は低いと見られています。
サブマリーナは世界的な需要があるため、「下がったとしても限定的」と考える専門家が多いです。
ただし、市場は常に変化するので、動向は注意してチェックしましょう。
まとめ:サブマリーナはなぜ高いのかを理解して、後悔しない選択をしよう
ロレックス サブマリーナは、単なる高級時計ではありません。
「なぜこんなに高いのか?」という疑問には、需要と供給のバランス、ブランド戦略、資産価値としての側面など、さまざまな理由が絡み合っています。
特にグリーンサブのようなプレミアモデルは、「欲しくてもなかなか手に入らない」という希少性が価格を押し上げています。
また、資産保全として時計を持つ人が増えていることも、高騰の背景にあるでしょう。
とはいえ、「高いからこそ買うべき」とも、「買わない方がいい」とも断言できません。
大切なのは、自分が納得して選ぶことです。
サブマリーナは、長年使い続けても飽きが来ないデザインと実用性を兼ね備えた時計。持っていて損はしないモデルだと言えるでしょう。
もしこの記事が、サブマリーナを選ぶ際の判断材料になれば幸いです。


